善光寺街道の宿場町/稲荷山宿に溶け込む 信州千曲「稲荷山温泉ホテル 杏泉閣」

威風堂々とした外観が、かつて善光寺道(北国西街道)の宿場町として栄え、今も土蔵造りの町並の残る稲荷山宿に調和している「稲荷山温泉 杏泉閣」がおすすめです。源泉地の名前をとった公衆浴場「湯ノ崎の湯」もあり、日帰り入浴が可能で、今もなお白壁、なまこ壁、漆喰壁など大きな蔵や格子戸のある町屋が残る稲荷山地区の散策の起点にもなります。

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稲荷山温泉の歴史は古く、平安時代末期に木曽義仲が兵を率いて善光寺に参拝する折、白狐が源泉で傷を癒しているのを発見したことに始まります。以来この源泉に「湯ノ崎」と名付け、以来村人や善光寺街道の旅人にお湯を提供してきました。

16-08-28-14-06-43-944_photo露天風呂のある内湯はのんびりするのに最適です。浴室は広く正面が総ガラス張りになっていて、ガラス越しに露天風呂が見えます。しかしながら露天風呂の浴槽は少し浅目で寝湯にはちょうど良い深さですが、冬はちょっと厳しいと思われます。泉質は無色透明の硫化水素泉で少しぬめりもあり肌になじむ温泉です。

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神々の住む村「遠山温泉郷 かぐらの湯」

中央構造線の遠山川断層と赤石断層が交差しているここ遠山郷の断層は特殊な地形からは、天然の「気」が発生しているといわれており、遠山温泉郷「かぐらの湯」は、全国でも珍しい42.5度の塩化物泉で天然療養泉としてまさに神からの贈り物である。浴室の中に飲泉場があり、飲むとゆで卵の味がするのである。

遠山郷霜月温泉「かぐらの湯」は地元の祭り「霜月まつり」の様子を再現した銅像と飲泉場が出迎えて くれる。この祭りを 参考にして制作されたのが映画「千と千尋の神隠し」らしい。

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施設の中は、木材をふんだんに使用し天井も高くて非常に開放感があり、ちょっとした待合いの所にも「霜月まつり」を再現した人形が飾られている。

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お風呂は大浴場に広々とした開放的な露天風呂、源泉の飲泉場が浴室にあり、最初の掛け湯が源泉である。さすがに浴槽には加温、循環、消毒された湯が流れているが若干硫黄臭が漂っている。泉質はナトリウムーカルシウムー塩化物泉で湯上りは本当にぽかぽかである。神からの宝物からは、大自然の個性的な趣と心と身の癒しに加え、 神にも出会えそうな心あらたかなひとときが満喫できるのである。

 

 

 

長野市近郊に湧く豊富な温泉成分を含む美人の湯「大室温泉 まきばの湯」

長野市中心街から車で約20分。長野市松代町の大室地区、関崎橋のたもと、千曲川を渡り、高台に上って行くと、北アルプスや長野市街を一望できる「大室温泉 まきばの湯」にたどり着く。

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地下700mから湧き出る41.5度の源泉は、弱アルカリ性の等張性温泉で、湯量は毎分400リットルと豊富です。ナトリウムイオン、カルシウムイオン、重炭酸ソーダなどの豊富な成分をバランスよく含有していることから、「美人の湯」として知られ、、体が芯まで温まり、肌もすべすべになる、まさに至れり尽くせりの温泉である。源泉かけながしなので質の高い温泉の効能を直に体感することができる。建物はログハウス調の暖かみのある造りで、受付正面の温泉池には、掛け流しの湯が注ぎ込む様子に温泉気分が盛りあがる。

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浴槽は、男・女湯ともに内湯と露天風呂があり、共に大量のが湯湯口から流れ出している。無色透明の湯はさらりとしたなめらかな肌触りで、湯上りには肌がつるつるとする。湯船の中には小さな茶色の湯の花は少量ふわふわと漂っている。湯を口に含むとゆで卵のにおいのいわゆる硫黄臭が鼻につき、ほんの少ししょっぱい。

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自慢はやはり高台から街を見下ろせる露天風呂。飯綱山・戸隠など北信五岳から、遠く北アルプスまで一望できる。木造りと天然石の二種類あり、一週間ごとに男女を交替している。

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また韓国の暖房器具・オンドルを取り入れた、マイナスイオンを発生する天然麦飯石を使った遠赤外線サウナはたっぷり汗を流せると好評だ。

南アルプス赤石岳の麓に佇む天空の湯殿「小渋温泉 赤石荘」

南信州を諏訪市から南下、高遠・長谷、大鹿村を経て静岡県へ抜ける国道152号沿いは、古代から東西勢力の拮抗する分岐点となっていました。南北朝時代には後醍醐天皇の皇子・宗良親王が東奔西走し、戦国時代は武田信玄が戦道と利用するなど歴史の痕跡を数多くとどめている。かつては秋葉街道と呼ばれ、火伏せの神を祀る秋葉神社へ続く信仰の道に小渋温泉は佇んでいます。山腹にせり出すように立つ「赤石荘」は村営の保養施設です。宗良親王の家臣・渋谷三郎により室町時代に発見されたと伝わる温泉の泉質は塩化物炭酸水素塩冷鉱泉で慢性皮膚炎、リウマチ、飲用で糖尿病、胃腸病等に効用があります。

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南アルプスの主峰、赤石岳を眼前に仰ぎ、眼下に小渋川渓谷を望む切り立った山腹にせり出す露天風呂は「天空の湯殿」として絶景の一言に尽きる。明治25年(1892)には日本アルプスの父として知られるウエストン訪れた記録があります。

北信濃の絶景を前に名湯に身をゆだねる「よませ温泉 遠見の湯」

国道403号を走って、山ノ内町・北志賀よませスキー場のすぐ下、地元では高井富士と呼ばれる高社山の山腹に佇むホテルセランに隣接した日帰り入浴施設の「よませ温泉 遠見の湯」。

2015_0712_154233-P1080425オープンが比較的新しいためにスキーシーズン以外は混雑がなく、目の前の絶景を貸し切ったようなお殿様気分を満喫できるのが「遠見の湯」のいいところである。露天風呂から眺める山々は、左から飯縄山、戸隠連峰、黒姫山、妙高山が並び立ち、この風景を一望できる露天風呂には囲いなど全くない。穏やかな山里の風景を眺めながら、昼間は柔らかな陽だまりの中で解放感溢れる湯浴みを堪能できるのである。内湯はないが、建物内に洗い場とサウナ、休憩室があり、露天風呂は自然石にぐるりと囲まれ、10人ほどがゆったりと入れる造りになっている。

2015_0712_151334-P1080424泉質は低張性弱アルカリ性高温泉でホテル裏手より、毎分200リットルが湧出している。源泉は60度で加水加温なしを誇っている。

信州の山懐に抱かれた日本一の露天風呂「馬曲温泉 望郷の湯」

馬が体をくねらせ、ぐにゃぐにゃ道を登る姿から、「馬曲」の地名が付いたのだが、急傾斜の坂道がそんな由来を彷彿とさせる「馬曲温泉」は木島平村の中心部より350M高い標高約700Mにあり、野天風呂からの眺望が素晴らしい。屋根、ついたてがなく、視界を遮るものは何一つなく、高社山と信濃名山に囲まれ、四季折々に変わる渓谷美と飯山盆地ののどかな風景が見渡せる。かつて日経新聞で「雪景色が素晴らしい温泉ランキング東日本1位」になったほどである。開湯は1983年で、冬場は積雪2Mを超える豪雪地だが、馬曲地区の一部にだけ地熱で雪が沈む場所があったのでボーリング調査の結果、良質な弱アルカリ性単純泉が噴き出したとのこと。

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元は棚田であったところに、88年に入浴施設「望郷の湯」がオープンし、神経痛、筋肉痛などに効用ありとファンが増えていった。男女一つずつの野天風呂は、女湯の方が42平方メートルもあり、格段に広く、美肌効果に優れた泉質から「女性優位」を続けているらしい。

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内湯は露天風呂と離れているが、昔ながらの小造りの檜風呂で浴槽にたっぷりの弱アルカリ性の湯が張られていてオーバーフローしているのがうれしい。内湯と露天風呂共通で510円である。

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金太郎を生んだという伝説が残る子持ちも湯!田沢温泉「有乳湯」

山あいの田園風景の中を進むと、ひっそりとした温泉街に行き着く。宿の数3軒(昔は4、5軒)の小さな温泉「田沢温泉」である。十観山(標高1284.5m)の山腹、標高700mの山あいにある湯けむりを上げる田沢は、湯治が全盛であったころの”湯場”という呼び名が今に通じそうな、ぬくもりのある落ち着いた佇まいのままである。飛鳥時代に行者が発見したという伝承が残るほど歴史は古い。湯治に訪れた山姥が、鬼退治で有名な坂田金時を産んだ伝説もあり、古くから子宝に恵まれる「子持ちの湯」、乳が出るようになる「有乳湯」と親しまれ、現在の共同浴場の名に残ったという。

川のせせらぎと鳥の鳴き声を聞きながら、白壁や格子窓の建物に囲まれた石畳の坂道を上がると、島崎藤村が愛用した国の有形文化財「ますや旅館」、古き良き温泉情緒を満喫しながら歩けば「有乳湯」に着く。

2015_0430_114744-P1060873温泉街の雰囲気に合わせた趣ある木調のしつらえで、館内には清々しい木の香が漂う。唐破風の屋根がりりしい共同湯「有乳湯」は、10人ほどが入れるタイル張りの浴場は、大きな窓で明るく清潔感があり39°~40°のお湯はぬるく感じるが、湯口から大量の湯が源泉100%で掛け流されているせいか、10分もつからないうちに肩までしっかりと浸かっていると、じわじわ全身が温まり、額からうっすらと汗が噴き出す。肌がすべすべになるアルカリ性の湯は、微かにゆで卵のような硫黄臭がするのだが、いつのまにか無数のきめ細かい泡が身体を包み、湯冷めせず、冷え性に良い。飲めば肝臓や腎臓、胃腸の調子を整え、便秘や糖尿病などにも効くと評判で、飲み口は硫黄臭を感じない。

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共同湯にもかかわらず、洗い場はブースに仕切られ、源泉シャワー付きという贅沢さ。これで200円は安い。

開湯300年の歴史を誇る美肌の湯!信州春日温泉「国民宿舎 もちづき荘」

蓼科山(2530m)が北に広い裾野を引き、幾筋もの谷が刻まれるが、代表格が春日温泉。その渓谷が佐久平に向け開け始める一角に、開湯330年という美肌の湯があります。そこに建つ「国民宿舎 もちづき荘」は、美肌をつくるメタケイ酸たっぷりの優れた泉質に加え森林浴も楽しめる。

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「鹿を見つけてたたずむと、足元温かかった。」というかつては御鹿の湯と呼ばれた温泉発見にまつわる伝説も語り継がれている。

打たせ湯がある1階の「滝風呂」は窓が広く、明るく開放的な印象。男湯からは浅間山を北に望む。2階とつながる「岩風呂」は、洗い場や壁に地元産の鉄平石を使い、湯船を自然石で囲んでいる。

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泉質はアルカリ性単純温泉で、神経痛、関節痛等に効きますが、何といってもツルツルの美肌効果が一番です。

気持ちいいでごザルは秘境の一軒宿「地獄谷温泉 後楽館」

おどろおどろしい名前とは対照的なかわいらしいサルの入浴姿が見られることで、国内外に知られる地獄谷。駐車場に車を置いて杉林の中の道を1.6km、歩くこと約20分、突然視界が広がります。歩いてのみアプローチできる秘湯中の秘湯が、志賀高原を源にする横湯川の狭い谷あいにモクモクと濃い湯煙をあげる川べりに石積みの擁壁に佇むように建つ木造の温泉宿が、「地獄谷温泉 後楽館」です。

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日帰り入浴ができるのは男女それぞれの内風呂と、混浴の露天風呂。受付を済まして玄関から延々と狭い木の階段を下ったところに浴室がある。風化したような板壁に歴史を感じます。

2014_0210_121406-P1040313内風呂は高い天井が特徴で、天井近くにある窓から差し込む日光が、立ち上る湯気に反射し、幻想的な雰囲気を醸し出す。しかしながら先着は外人さん二人。浴槽も3人はいればいっぱいである。

お目当ての露天風呂につかろうと外に出ると、毛繕いする2匹の猿に出くわした。人間に慣れているのか気にかける様子もない。運が良ければ、猿と混浴することもできるとか・・・

2014_0210_121836-P1040314源泉は約50M離れた川沿いの岩間から湧き出ていて、温度は80℃近くにもなり、水を出しっぱなしにして湯温を調整している。泉質は弱アルカリ性でナトリウムやカルシウムを多く含み、神経痛、リウマチなどに効果がある。

2014_0210_130131-P1040319 名物は温泉の湯でふかしたもち米をクマザサの葉に包んだ「ちまき」で、甘いきな粉で食べるのである。5個入りで700円。もちっとした小ぶりのちまきできな粉との相性はよかった。

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真田の歴史の町信州松代に湧く黄金湯「加賀井温泉 一陽館」

湯治場の風情が残る建物は、かつては旅館も営んでいたが、今は日帰り入浴のみで、信州秘湯の会会員なのが加賀井温泉「一陽館」です。

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開湯は800年前に遡る。鎌倉時代から伝わる古い温泉で、源頼朝が善光寺参りに来た時に入ったとか、日蓮上人が佐渡へ島流しの前後2回、この湯に浴されたと云われ、信玄の隠し湯とも言われる。

湧出量は毎分600ℓ。源泉は透明で、時間が経つと炭酸カルシウムが析出し、この結晶に鉄分が沈着して赤茶色に変わる。敷地内では、ガスをたっぷり含んだ源泉が湧出していて、なめると塩辛く、わずかに苦みが混じる。泉質は塩化物温泉で、源泉1Kgに12g以上の成分を含み、その高濃度は実に入浴剤を入れた時の85倍の濃度に相当するという。効能も推して知るべしで、リウマチ、アトピー、神経痛、婦人病などに効果がる。湯はぬるめなので、数十分単位でゆっくり浸かることをおすすめ。

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昭和初期に建てられた風格漂う建物には、男女別の内湯と混浴の露天風呂の三つの湯船がある。露天風呂には浴槽が二つあり、それぞれ異なる源泉から引いたお湯が掛け流されている。露天風呂へは、建物の外を回って行くしか道がないので要注意である。女性はバスタオルや水着、入浴着など着用可であるが。

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男女別の内湯がある木造の湯屋に入ると浴槽と脱衣場が面している。長さ7M、幅2Mある細長い湯船の縁には成分が染み付いているので岩をくりぬいたような不思議な造形になっていて、湯治気分はいやおうなく高まってくるが、しかし実は元は木なのである。こちらの湯は半透明である。

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露天風呂の方が温度は低めなので、長い間浸かっていられる。露天風呂には湯口が二つあり、 飲泉もできるのでぜひ試してみてください。胃腸の病気全般によく効くといわれるが、鉄、塩、苦み、炭酸などの味が混じり合ったかなり癖の強い味なので注意が必要です。

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