硫黄臭漂う緑白色の湯船から松川渓谷の四季折々の絶景が楽しめる信州高山村七味温泉「紅葉館」

松川渓谷沿いに8つのいで湯が湧く信州高山村。松川をさかのぼりつづら折りを繰り返した先、最奥にある七味温泉は、山あいに3軒の宿が軒を並べるこじんまりとした秘境温泉地です。源泉は川底にあるため、松川の流れは透明でも、川石は温泉に含まれる成分で赤茶に変色し、辺りには硫黄臭も漂っています。

成分、色、温度と泉質の異なる自然湧出する7つの源泉を混ぜていることからその名が付いた湯は乳白色の湯は体を芯から温めてくれます。同じ川からとる源泉でも、掘る場所や深さが違うと性質の異なる湯が出るといいます。山を越えた群馬県の草津とは同じ白根火山帯に属し、草津同様、豊富な湯量と効能の大きい湯に恵まれています。

七味1号~7号は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉/七味8号井も含硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
新七味は含ヒ素・硫黄-ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉/牧新七味は単純硫黄泉です。効能は神経痛、皮膚病、肩こりなどです。

七味温泉で一番大きな宿は「渓山亭」ですが、今回はこじんまりとした入口にある平成23年に改装された宿「紅葉館」におじゃましました。

内湯は小さな浴槽ですが湯はオバーフローし浴室に硫黄臭が漂っています。

そこから露天風呂に出ると乳白色のようなエメラルドグリーンのような源泉かけ流しの湯をまんまんと湛えた岩風呂があります。浴槽の岩には湯の花が付き、手で触ると指につくぐらい新鮮な湯が流れている証拠です。

片隅には炭色の湯という70度と30度の二つの源泉を混ぜると化学反応で黒く炭のような色になったとのことですが一人用の木製湯船が置かれています。名物の洞窟風呂は女湯のほうで残念でした。                  2019年2月3日入湯

浅間山麓の農村風景を見渡す絶景露店風呂。信州八重原温泉「アートヴィレッジ明神館」

信州東御市八重原台地明神池のほとりに、1994年、旧御牧村の村営施設として、竹下内閣時代の「ふるさと創成」資金等を使って開業しました。竹紙すき体験工房やコテージ、マレットゴルフ場などがある「芸術村公園」内の温泉宿です。

周囲を取り囲む田園から一段高い丘陵地にあり、目隠しのない露天風呂からは、水田にキラキラと反射する日差し、雪にスッポリ覆われた山々、澄み切った青空という標高約700mから望む浅間山や高峰高原の雄姿、眼下にひろがるのどかな田園風景は季節ごとにさまざまな表情をみせます。

源泉は2km離れた場所にあり、泉質はナトリウム・カルシウム塩化物泉で弱アルカリ性の湯は肌によい。源泉温度は55.5度で加水している。                 2018年7月16日入湯

火山の恵みは日本一の癒しの赤褐色の温泉。信州小諸「天狗温泉浅間山荘」

車で小諸市から浅間山へ向かうチェリーパークラインから高峰高原を目指す坂道を進む途中、浅間登山口と書かれれた大きな柱が現れ、右に折れると砂利道の林道は、車がすれ違うのがやっとの道です。約4km、15分程度登っていくと標高1400mの終点に現れるのが宿の背後には山が覆いかぶさる迫っている「天狗温泉浅間山荘」です。もともとは浅間山登山のための基地として親しまれてきた宿で、敷地の奥には浅間山への登山口を示す鳥居が立っています。

「天狗温泉」の由来は「浅間山麓で修行していた行者が湯に浸かっている姿を天狗と間違えた」「赤い湯が天狗を連想させる」なぢ諸説ありますが、多くの登山客を癒してきた湯は、オレンジ色の近い茶色、とても天然の色とは思えないほど鮮やかな色です。

男湯、女湯の内湯が各1つずつあり、浴室に入ると浴槽からあふれる赤褐色の湯が目にひきます。壁一面に広くとられた窓から光が差し込み、赤色が一層鮮やかです。泉質は単純鉄冷鉱泉で湯はもともと9度で約40度に沸かして使っています。もともと自然に湧き出た源泉は透明だが、鉄分が酸化して色が変わります。弱酸性の湯は肌にやさしく、豊富に含まれる炭酸は疲れた筋肉をほぐしてくれます。                2018年1月14日入湯

自然サイダーとも呼ばれる宝命水が湧き出す100年の名湯・佐久「初谷温泉」

国道254、通称コスモス街道沿いに奇岩怪石が連なる景勝・内山峡。その街道から道をそれること約15分、車がやっと通れるほどの狭い山道に、この先に宿が本当にあるのかおぼつかなくなってきた頃、ようやく初谷川に寄り添うように建つ、湯治場の風情を残す一軒宿「初谷温泉」の建物が見えてきます。荒船佐久高原国定公園内に佇み、自然に囲まれた環境は、ストレスがたまった体によいとのこと。

開湯は古く、明治18年、初代増野定八が栗拾いに行って赤い水が湧いているのを見つけ、持ち帰って病弱な母に飲ませたところ快方に向かったのが創業の由緒です。壁際が温泉湯で、手前がさら湯の2槽に分かれ、まず、さら湯に入って体の汚れを落とし、温泉の成分を吸収しやすくなったら温泉湯につかります。

宿の裏手、敷地内の初谷沢の縁から湧き出す「宝命水」と名付けられた源泉は。鉄分を多く含んだ茶褐色の湯で、胃腸によいといわれています。宿が用意してくれるペットボトルに汲んで宝命水を飲みながら入浴するとさらに効果があるといいます。

2018年11月17日入湯

万葉の頃より湧き出る湯を和情緒あふれる風呂で堪能!松本城下の奥座敷「浅間温泉・ホテル玉の湯」」

美ヶ原高原方面の山裾に向かうなだらかな斜面に浅間温泉街が広がっているが決して浅間山の近くの温泉ではないのである。

日本書記にその名を記された「束間温泉」は現在の松本市の美ケ原温泉または浅間温泉であるといわれる。浅間温泉の古墳から金銅製の天冠などが出土している。天武天皇の時代、都まで知られた「束間の湯」に行幸しようと使者を派遣し、信濃国の地形図を献上させたとも記されている。

束間は後世、「筑摩」と字を変え、県歌「信濃の国」でも「くる人多き筑摩の湯」と歌われることになったように古代の街道・東山道を通って都と往来する人々も、山あいの湯で疲れを癒したのかもしれません。

江戸時代には松本城主の御殿湯が設けられて発展し、明治末期から昭和初期にかけては竹久夢二や与謝野晶子等、数多くの文人墨客がおとずれたのである。ゆえに、浅間温泉には、由緒ある寺社、道祖神、句碑などが数多く残されているのである。

浅間温泉街は近代的な設備を誇る旅館、ホテルと昔ながらの風情を残す温泉宿が共存し、さらに「港の湯」「仙気の湯」「倉下の湯」といった歴史ある公共浴場を守りながらも一般に開放している松本の奥座敷である。

浅間温泉は無色透明な弱アルカリ単純泉。源泉温度は45°から53°で胃腸病、婦人病、皮膚病などに効能があり、イオンを多く含み湯ざめしないお湯といわれている。温泉街に入るとすぐ左手に6階建ての建物が見えるのが、明治18年創業の老舗「ホテル玉の湯」。

男湯「芭蕉」女湯「小町」のお風呂は、どちらも総檜の和装にしてスッキリとしたスタイリッシュな内装が特徴で、太陽光を取り入れ、とても明るく綺麗です。かなり大きめの湯船にはpH8.7のアルカリ性単純温泉がたっぷりと流れています。内湯に付属する湯船全体が檜の露天風呂は、眺望は仕方無いものの落ち着いた雰囲気です。

ノスタルジックな石畳の温泉街!九(苦)労を流す外湯めぐり。信州「渋温泉 大湯」

奈良時代に発見されたという開湯1300年の歴史を誇る渋温泉。温泉街は小さな規模ながら石畳の道に奈良時代に発見されたという開湯1300年の歴史を誇る渋温泉。温泉街は小さな規模ながら石畳の道に木造3層楼の和風旅館が軒を連ねる風情ある湯治場の風景です。

地面を掘れば温泉がでると言われるくらい数多くの源泉があり、鉄分を含んだ褐色のお湯や白いにごり湯、緑がかったお湯など泉質もさまざま 。神経痛から美肌まで効能も異なります。

名物の九湯めぐりは専用の手ぬぐいを購入し9つの外湯(共同浴場) を巡り、最後に高台にある高薬師を詣でるとご利益があるというもので宿泊者限定の楽しみです。昔ながらの温泉街を浴衣姿でそぞろ歩いて温泉情緒を満喫しましょう。

日帰りでも結願湯「大湯」は500円で入湯できます。渋温泉を代表する名湯はは万病に効くと言われる鉄分が強い茶色の温泉は九湯めぐりの総仕上げです。

のどかな山村に息づく美しき水の流れ、“犬ころの滝”を見下ろす「南相木温泉 滝見の湯」

群馬県と境を接する南相木村は東西に長く、県境付近を源に豊かな原生林をくぐり抜けてきた三川と栗生川が東から西に流れています。二つの川は役場付近で南相木川となり、千曲川に注ぎます。流れはどこも急で、見ごたえのある滝が点在しています。

三川の上流、「犬ころの滝」別名「ワンちゃんの滝」の脇に日帰り入浴施設「南相木温泉 滝見の湯」があります。このユニークな名前は、その昔、悪さをする山犬に困り果てた村人がここに犬を追い落としたことから付けられたといいます。道路脇に階段があり、下りて間近に見ることができます。ゴツゴツとした真っ黒な岩肌をなめるように水流がほとばしっています。

犬ころの滝が眺められる大浴場には、浅瀬浴槽や電気風呂があり太陽の光が入り込む明るい浴室に、高温サウナとミストサウナの2種が設置されています。

開放感に浸れる露天風呂にはサンデッキがあり、太陽を浴びて日なたぼっこができます。泉質は単純泉、源泉温度は28℃で低張性弱アルカリ性低温泉です。効用は神経痛、関節痛、筋肉痛等に効きます。

 

信州高山温泉郷にある武田信玄の隠し湯と言われる「松川渓谷温泉 滝の湯」

山国信州でも有数の渓谷美を誇る松川渓谷に点在する8つの温泉の総称が信州高山温泉郷。なかでも「松川渓谷温泉 滝の湯」は、武田信玄の隠し湯として伝えられ、江戸時代には多くの湯治客で賑わった名湯です。しかしながらいつしかその存在を知るものは少なくなり、一時は幻の温泉といわれましたが、昭和42年(1967)、武田信玄の伝説をめぐり再発見され、以来名湯として名を馳せています。

名物の混浴天然大露天風呂は趣のある岩組で、松川のせせらぎを耳に、四季折々に装いを変える渓谷が望める大自然の秘湯です。一切循環していない100%源泉かけ流しの自慢の湯が楽しめ、ぬるめで長湯ができます。メタケイ酸を含み、肌の水分や脂を適度に保ち、キメ細かい肌を作ってくれるので皮膚炎にも効果があります。

お風呂のサイズが17mもあり広々としていて、湯には白い湯の花が浮き、ぜいたくな気分にさせてくれて一回の入浴料は500円です。混浴ですので女性はバスタオルを巻いて入浴が可能です。

入口は男女別々でそれぞれの内風呂に岩風呂や風情あるひのき風呂も用意されています。内風呂から混浴大露天風呂に出られるシステムです。

70℃の源泉で作る名物の温泉卵も是非味わってみてください。塩泉で茹で上げるため少し塩味がします。

大迫力の白馬三山が目の前に迫る隠れ家的温泉。信州白馬村「白馬八方温泉 北尾根の湯」

八方交差点から黒菱方面へ向かい、林道を走った先にある高原の湯こそ山と花と湯と白馬の魅力を凝縮した絶景の露天風呂が「白馬八方温泉 北尾根の湯」です。白馬八方根の中腹、標高1200mに位置するここはゲレンデの中でも眺望の良さで知られた場所で北尾根クワッドリフトの最終地点に位置します。

正面には不帰のキレット、右に目を移せば白馬槍から杓子岳、白馬岳までが連なります。秋にはミズナラやナナカマドなど山腹を真っ赤に染める紅葉が見どころです。

泉質は蛇紋岩と熱水が反応してできたpH11以上の強アルカリ単純温泉です。水素含有量が高く、「生命」の元となるメタンなどの炭化水素が含まれています。

 

 

戸倉の町中にある秘湯!昭和レトロな公衆浴場「戸倉国民温泉」

千曲市旧戸倉町は清流千曲川のほとりに開けた温泉の街です。湯の街戸倉温泉には昔ながらの公衆浴場や設備充実のスーパー銭湯などで天然温泉が愉しめます。

千曲川に架かる大正橋の近くにある「戸倉国民温泉」は創業50年余の立寄り湯。浴槽・カラン・シャワーに至るまで源泉掛け流しの天然温泉。外観や入口は昔の銭湯のようなレトロ感があります。木の札が懐かしい下駄箱があり入口には男女の湯の境に料金所があります。

浴室は日が差し込んで明るく清潔そのものです。床のところどころにある小さな穴から湯が溢れ、床が冷えないように配慮されています。湯の湧出量が毎分250ℓという頼もしさで、昭和レトロな浴槽にほんものの温泉が満々と堪えられ、湯口からの飲泉も可能です。泉質は弱アルカリ性単純泉のほのかな硫黄の匂いが漂う無色透明の新鮮なお湯は小さな気泡を含み包み込むような柔らかさがあります。

2017年3月12日入湯